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ホテルルワンダ、スタンドアップ、プライドと偏見。ルワンダは必見!! [映画いろいろ]

正月第2弾が次々に公開されておりますが、今回は特に「ホテルルワンダ」がオススメです。

■ホテルルワンダ
監督:テリー・ジョージ
出演:ドン・チードル 、ソフィー・オコネドー 、ホアキン・フェニックス 、ニック・ノルティ

昨年のアカデミー賞で、主演男優賞、助演女優賞、脚本賞にノミネートされ、かなり話題となったにもかかわらず、何故か日本では公開未定状態となり、「ホテルルワンダ 日本公開を応援する会」を中心にネット上で話題となり、今年ようやく公開されることになった作品。

→「ホテルルワンダ 日本公開を応援する会」→http://rwanda.hp.infoseek.co.jp/index.html

この映画は、1994年にアフリカのルワンダで起こった、民族抗争により100万人(だったかな?売る覚え・・・)が大虐殺された事実と、そのルワンダに実在した高級ホテルのホテルマンが、自らの命をも顧みず約1200人の命を救ったアフリカ版「シンドラーのリスト」とも言われている実話です。

世界中で行われている戦争、かなりの割合で「民族間での争い」が中心になってるそうです。
日本は有史以来、基本的には単一民族(まあ、実際には大陸の民族もかなり入っているでしょうが)で成り立っている国ですので、「民族抗争」と言っても全くピンとこないのが事実だと思います。

しかしながら、この映画の舞台であるアフリカや中東、南米などでは、1つの国の中で同じ国の人間が、「民族の違い」で日夜抗争を繰り返しているんです。

わずか10年程前にこのような大虐殺があったのかと思うと、何とも言い様のない思いがあるのと同時に、ここまでの惨劇になる前に何とかならなかったのかと、なんだか心が重くてなりません。

昔の映画ではありますが、「キリング・フィールド」と言う、素晴らしい傑作映画があるのです。
こちらはカンボジア内戦の話なのですが、世界大戦のように国と国が争う戦争以上に同じ国の国民同士が殺しあう内戦には、国同士の戦争以上に、言葉では言い表せない辛さがありますね。

この映画、現在は東京の単館上映ではありますが、今後、全国公開されてより多くの方に見てもらえるといいなっと思います。

オススメ度:★★★★☆

キリング・フィールド スペシャル・エディション

キリング・フィールド スペシャル・エディション

  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • 発売日: 2004/11/25
  • メディア: DVD


●この映画、未見の方は是非観てください。ホント、ルワンダ以上に必見です

■スタンドアップ
監督:ニキ・カーロ
出演:シャーリーズ・セロン、フランシス・マクドーマンド、ショーン・ビーン

「モンスター」のシリアルキラー役でアカデミー賞を受賞したシャーリーズ・セロンが、セクハラ訴訟に立ち上がる女性を熱演、2度目のアカデミー賞が囁かれている実話を基にしたお話。

まず言いたいのが、あのTVCMは何なんだ!?
所謂、「1人の女性の自立物語」みたいな、陳腐なつくりは。

まあ、確かに「セクハラに立ち上がる女性の物語」では、ちょっと硬すぎて正月第2弾、しかも全国ロードショーではキツイのは分かるが、だからと言って、あそこまで映画のコンセプトとは無関係な宣伝はいかがなものか?配給会社の宣伝戦略にかなりの疑問は残る・・・

で、結論から言うと、年明け早々、中々素晴らしい映画を見たなぁって感じ。

話的には、今から10数年前の北ミネソタの田舎町。「ちなみに、原題はNorth Country」この町は炭鉱町として栄え、そこで働くのは男達ばかりだが、少数の女性が男性に混じって働いていた。しかし、その職場では想像を絶するようなセクハラやパワハラが横行しているのだった。
そんな状況に絶えかねた主人公(セロン)が、会社を相手取って1人で裁判に乗り出す。
孤立無援の彼女に、まわりの仲間は立ち上がる(スタンドアップ)のだろうか・・・

この映画で改めて男性優位社会における、女性の自立や地位向上がいかに難しいものなのかがうかがい知れる。

別に私はフェミニストではないが、やはり、男性社会の歪み構造はいかがなものかと思いましたね。
ラストシーンには、泣かずには入られませんでした。

オススメ度:★★★☆☆

■プライドと偏見

監督:ジョー・ライト
出演:キーラ・ナイトレイ 、マシュー・マクファディン 、ドナルド・サザーランド 、ブレンダ・ブレシン

話的には、イギリスの田舎町に住むベネット家は、娘5人と両親の7人暮らしで、決して裕福ではないながらも幸せに暮らしていた。そんな家族の悩みは、女性には財産の継承権がないので、もし、娘が未婚のまま父親が死去してしまうと、全ての財産が没収されてしまい無一文になってしまうこと。そんなある日、大金持ちの公爵とその友人が現れるだが、ベネット家のエリザベスとその友人を中心に問題が発生し・・・

原作は、世界的に有名なジェーン・オースティンの「高慢と偏見」。
オースティン作品には映画化作品も多く、「いつか晴れた日に」(かなりの秀作!)、「エマ」などがあるのだが、作品的には多分、これが一番有名だと思う。
「ブリジット・ジョーンズの日記」は、そもそも、この作品をモチーフにされてるんですよ。

肝心の映画の方は、原作の世界観を壊すことなく、そつなく良くまとまっていると思います。
特に18世紀イギリスの優雅な田舎町の風景やお城やその内装は、こよなく素晴らしかった。

ただ、個人的には、主演のキーラ・ナイトレイがどうしても最後まで受け入れられなかった・・・
オースティン物「いつか晴れた日に」に出演した、ケイト・ウィンスレットなら完璧だったと思うがね。

オススメ度:★★★☆☆

いつか晴れた日に

いつか晴れた日に

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2005/09/28
  • メディア: DVD


●これもホントにいい映画なので、是非見てみてください。


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新作まだかな

おおっ! 飛ばしてますなぁ。
2006年の幕開けに、早速3本 ですか!?
遅れをとってはならぬと、私もビデオ屋に行ってきました。
「隠し剣鬼の爪」「スイミングプール」「オールドボーイ」…
↑…しっかり遅れてる(笑)
by 新作まだかな (2006-01-17 07:26) 

nao

「スタンドアップ」の宣伝CMには同じ意見ですね。映画情報番組で「スタンドアップ」の内容を知り、「社会派な感じだなぁ〜〜」と感じたのですがCMを見ると<心暖まるヒューマンドラマ>みたいに感じ、かなりショックを受けました。セクハラと言っても、肉体労働系の仕事現場なのでかなり過酷な内容だと思っているのですが…。
しかし、年明けから3本はスゴイです!!
「ホテルルワンダ」は映画館の予告を見て「見たいなーー」と思った作品です。
by nao (2006-01-17 11:43) 

ピカチュウ

>新作まだかな さん
新年早々、飛ばしております!
ホントは「THE有頂天ホテル」も見ようと思ったのですが、立ち見で見れず・・・
「スイミングプール」はかなり好きです。
オゾン監督は「まぼろし」「海を見る」もスゴイ傑作ですしね。

>naoさん
「スタンドアップ」の番宣はホントにありえない。
確かにラストでは心温まるのだけど、所謂「ヒューマン」的なものではないしさ。
セクハラね、マジでスゴイっすよ。
もし、今の社会でもこんなことあったら大問題だと思いますね。
by ピカチュウ (2006-01-17 13:00) 

しゃくれアゴ

「ホテルルワンダ」は気になる作品ですよねー。
瑠璃子さんも関わっていたらしいし、観てみたい作品ですね。

確かに・・・日本は島国だし、ほぼ単一民族(琉球民族やアイヌ民族などもいるけど・・・)だから、民族間の抗争というものに、ピンとこないですよね。
たぶん、歴史から消されたり、どこかへ追いやられたりした民族がいたかも知れませんけど・・・
(征夷大将軍などの存在が、それを物語っていると思います)

東京の単館上映なんですか?
う~ん・・・でもDVDとかになって、全国のビデオレンタルショップとかで借りれるようになれば、沢山の人に観てもらえるようになりますね。
by しゃくれアゴ (2006-01-17 14:57) 

ピカチュウ

瑠璃子さん、関わってたんだ。
瑠璃子さん系な感じではあるもんなぁ。
確かに・・・日本は島国だし、ほぼ単一民族(琉球民族やアイヌ民族などもいる
↑これね、ある意味で「琉球民族」vs「アイヌ民族」みたいなもんですよ。
同じ国民なのに争うってことだからね。
上映劇場は今のところ、東京の短観ですけど、一応、全国順次RSしますよ。
DVDでも構わないので、是非見て欲しいですね。
by ピカチュウ (2006-01-17 21:13) 

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