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「ハウルの動く城」発売記念、宮崎作品一挙レビュー!! [映画いろいろ]

昨日、「ハウルの動く城」が発売されましたので、これに合わせて本作と旧作をざっくりと振り返って見たいと思います~。

オススメ度:★★★★★「もののけ姫」

もののけ姫

もののけ姫

  • 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
  • 発売日: 2001/11/21
  • メディア: DVD

ストーリー性、メッセージ性、作画、音楽などなど、どこをとっても最高の完成度に仕上がってる作品だと思います。宮崎監督自身が「この作品で引退する」と公言したのは有名な話だが、確かにこの作品には宮崎監督の全てが詰まってる、まさに渾身の一作だったのでしょうね。

特に私が好きなのが、この作品が持つメッセージ性で、「自然と人間と動物の共存」「日本における神の存在と神話」「人間社会の文明の発達」、そして「生と死」、などなど。。。

こうやって文章で書くと非常に小難しいく、とても一般受けするとは思えないメッセージの数々なのだが、アニメーションと言う表現を用いることによって視覚的に分かりやすく、さらに、神秘的な歌声が魅力的だった米良さんの歌う主題歌や音楽と相まって、すんなりと入っていった。

この作品に対しては、結構否定的な見解が多く、それらの多くは「意味が分からない」「話がごちゃごちゃしてる」と言ったものだったが、私個人が思うには、宮崎監督はこれらのメッセージを押し付けるのではなく、視聴者自身が感覚的に感じたり、何か感じ取ったことを自身で考えて欲しかったんじゃないかと思いますね。

みなさんはどう思いますか?

オススメ度:★★★★★「天空の城ラピタ」

天空の城ラピュタ

天空の城ラピュタ

  • 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
  • 発売日: 2002/10/04
  • メディア: DVD

この作品も好きですねぇ。
多分、一番多く見てるのがこの作品だと思います。

アニメーションの持つエンタテイメント(娯楽)性としては、究極的な仕上がりだと思います。
多分この映画が宮崎監督のもつ力量を全て発揮した、ある意味で最初の作品なんじゃないかなぁ

特筆すべきは、やっぱり空中都市ラピュタの造形というか、表現でしょうね。
ラピュタは人間にとっては憧れであり、まさに伝説都市の名に相応しい夢の世界ですね。
あの世界観を表現するそのイマジネーション、もうこれは宮崎監督しか出来ないでしょうね。
この映画を見ると改めて、「やっぱ、宮崎監督って天才なんだなぁ」って感じます。

オススメ度:★★★★☆「千と千尋の神隠し」

千と千尋の神隠し (通常版)

千と千尋の神隠し (通常版)

  • 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
  • 発売日: 2002/07/19
  • メディア: DVD

言わずと知れた、まさに国民的映画。

初見の際には、ただの「単純娯楽作」として楽しんだのですが、2回、3回と見ていくと、千尋の成長物語でもあり、日本の風土と神々の関係性であもり、「もののけ姫」をより娯楽色強く、軽快に表現した作品なんじゃないかなぁっと感じた。

湯屋に出てくる、全国の様々な神々の表現は「巧いなぁ~」の一言につきるもんね。
特にカオナシの表現とキャラクター設定なんかは、天才宮崎にしか成し得ない技でしょうね。

オススメ度:★★★★☆「風の谷のナウシカ」

風の谷のナウシカ

風の谷のナウシカ

  • 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
  • 発売日: 2003/11/19
  • メディア: DVD

宮崎監督の原点であり、彼のもつアイデンティティーが一番示された作品。

多分、現在の宮崎監督であれば、このような作品を作ることは簡単だと思いますが、まだ、現在ほど評価されていなかった20年近く前にこの映画を作らせて製作者(徳間書店)はホントに偉いと思う

今見ると、内容的には普遍的と言うか、現在にも通じる「自然と人間」「生と死」「文明社会への批判」などを盛り込んでいるので、非常に興味深いのだけれども、はやり20年近く前の作品なので、ア
ニメーションとしての表現に年代を感じてしまうのは否めない。

ちなみに、映画版のナウシカは、漫画版の途中までの話しになってます。
漫画版はちょっと悲しい結末になっておりますので、興味あるかたは是非読んでください。

ワイド版 風の谷のナウシカ7巻セット「トルメキア戦役バージョン」

ワイド版 風の谷のナウシカ7巻セット「トルメキア戦役バージョン」

  • 作者: 宮崎 駿
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2003/10/31
  • メディア: 大型本


オススメ度:★★★★☆「ルパン三世 カリオストロの城」

ルパン三世 - カリオストロの城

ルパン三世 - カリオストロの城

  • 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホームエンターテイメント
  • 発売日: 2001/04/26
  • メディア: DVD

これもね、ホント面白いよなぁ~。

TVシリーズには無い、宮崎アニメらしいエッセンスや趣を十分に発揮してて、「これぞ、エンタテイメント!!」って感じで、まったく飽きさせることがないんだよね。

私が好きなシーンは、ちょっとマニアックかもしんないのだが、ルパンがクラリスを助けにお城に忍び込むんだけど、そこでお城の急斜面の屋根を走りながら飛び渡るシーンがね、「これぞ、アニメならではの表現力!!」と、思わず手を叩いてしまったことあるなぁ。
ああゆうシーンは、実写でもCGでもダメで、アニメならではの豊かな表現力で成し得る技だね。

ラストのクラリスと銭形の有名な会話シーンは、何回観ても絶品だしね!

オススメ度:★★★★☆「魔女の宅急便」

魔女の宅急便

魔女の宅急便

  • 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホームエンターテイメント
  • 発売日: 2001/06/08
  • メディア: DVD

この作品っていつも不思議なんだけど、「ここがスゴイ!!」「ここが傑作!!」って言う所が微妙に当てはまらないんだけど、多分、「天空の城ラピタ」の次に多く観てると思う。

メッセージとしては、ひとことで言うと「少女の成長物語」ってことなんだけど、単純にそれだけには終わらないし、かといって何か心にズシリと残るメッセージがある訳でもないしなぁ。

ただいつもこの作品を観終わると、「ほのぼの」「爽やか」「軽やか」みたいな感情になるんだよね。ラストで荒井由実(ユーミン)の名曲「やさしさに包まれたなら」が流れてながら、キキが空を飛ぶシーンとか観ると、ホント「心が優しい気持ち」になるからね。

そう考えると、ある意味では宮崎作品の一番の傑作なのかもしんないね。

オススメ度:★★★★☆「となりのトトロ」

となりのトトロ

となりのトトロ

  • 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホームエンターテイメント
  • 発売日: 2001/09/28
  • メディア: DVD

「お母さんが子供に見せたい映画」ナンバー1でしょうね、この作品は。
もう、ホント単純に童心に帰れると言うか、心温まるファンタジーと言うか、ね。

話はちょっとズレルけど、ジブリ美術館にあるネコバス、もうちょっと大きく出来なかったのかなぁ
3~4年前に姪や甥を連れて行ったんだけど、姪甥は勿論、私もネコバス見たさに行ったようなもんなのにさ、ホント小さいのよ、こじんまりしちゃってると言うか。。。

まあね、小学生以下の小さい子にはちょうど良いサイズなんだけど、私からすると「映画の大きさと違いすぎ!!!」、この一言に尽きましたね。

オススメ度:★★★☆☆「ハウルの動く城」

ハウルの動く城

ハウルの動く城

  • 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
  • 発売日: 2005/11/16
  • メディア: DVD

宮崎アニメの最新作なんだけど、昨年の公開時はどちらかと言うと批判的な意見が多かった訳だが、私自身は決して嫌いな作品ではないんだけどね。劇場でも2回も観たしさ。

まあ、確かに話が難解というか、色々な要素を詰め込みすぎた感は否めず、しかも、それらを処理し
きれなかったことは事実なんじゃないかな。

「もののけ姫」にしても、様々な要素を詰め込んでいて、最終的には監督自信が回答を提示せずに、「正解は観たあなた自身で考えてください」と言うような結論に導いていないんだけど、この作品に関しては、ちょっち「投げっぱなし」感は否めないんだよね。

とは言え、アニメならでの表現力、イマジネーション力としては、過去の宮崎作品でも最高レベルには達してると思うけどね。

オススメ度:★★★☆☆「紅の豚」

紅の豚

紅の豚

  • 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
  • 発売日: 2002/03/29
  • メディア: DVD

ある意味で、宮崎作品の異色作になるんじゃないでしょうか。

宮崎作品は基本的には万人向けであり、大人も子供も楽しめるって言うのが売りな訳だが、この作品に関してはもう完全に「大人向け限定」って創りになってる。

「飛べねぇ豚は、ただの豚だ」
この一言に宮崎監督の考える「大人の男」=「ダンディズム」が現れてると思いますね。

まあ、決して詰まんなくはないんだけど、他の宮崎作品がどれもこれも傑作ばかりなので、個人的な評価としては、一番低くなってしまいますね。。。

「ハウルの動く城」は新作と言うこともあり、現在22%OFF&送料無料なので、まだ観てない方はこ
の機会に買ってみてはいかがでしょうか?

ちなみに、私は当然のことながら、全作品を持っております!!


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はなママ

またまた「さ~や様」ネタだけど・・挙式の時に着ていた白いドレスって
「カリオストロの城」でクラリスが着ていたドレスを真似た・・らしい。
宮崎作品が好きで、中でも「カリオストロの城」の大ファンなんだって!!

宮崎監督って「猫好き」なのかなあ~・・猫が出てくる作品、多いよね。

ぬいぐるみって、あんまり持ってないけど、唯一、持ってるのは
「猫バス」。いる訳ないのに、ホントに存在したらいいのになあ~。
そう思う!!38歳の「オバはん」になった今でもね!!!!!
猫好きって事もあって「となりのトトロ」好きだなあ~。
by はなママ (2005-11-17 20:32) 

aiaiai

↑あたしも聞いた~!(めずらしくピカチュウさん記事じゃない情報源。笑)
クラリスだと思って見るとまたなんか可愛くみえました^^

紅の豚・ハウルは見てない。。ハウルはキムさんに対する反抗心かしら。微笑
もののけはね、小学校・高校のいとこ姉妹が未だに大事~に見続けてますよ。
あたしもスキ。こんだけ広い年代にそれぞれのものを残せる宮崎さんって
ほんとスゴイと思います。
by aiaiai (2005-11-17 21:53) 

しゃくれアゴ

「紅の豚」と「ハウルの動く城」だけ、観ていないですねぇ。
・・・「紅の豚」はなんか観る気がしなかっただけなんですけどね。あまり面白そうに感じなかったんで・・・
「風の谷のナウシカ」は漫画版を全巻持っていて、何回も読み返していますよ。
面白いですよね。
「天空の城ラピュタ」も「もののけ姫」も大好きです。
特に「ラピュタ」はロボットは、宮崎駿が手がけたルパン三世最終回でも出てきていたんですよねー。

「ハウル」を観るのが楽しみだなぁ~。
by しゃくれアゴ (2005-11-18 00:04) 

ピカチュウ

>はなママさん
え、そうなんだ、知らなかった!
確かに、言われてみるとクラリスのドレスに相当似てるなぁ~。
まあ、お顔の方は似て・・・(また、刺されるかも!)
ネコバスって年齢に関係なく、「あぁ、いいなぁ~」っ感じるでしょ。
そんなファンがジブリ美術館のネコバス見ると・・・

> aiaiaiさん
aiaiaiさんって、ホントにキムさん嫌いだよね~(笑)
なんかさ、DVD発売のTVCMのキムさんもかなりわざとらしいハシャギだしね
私もホント、宮崎アニメだけは、毎年繰り返し見つづけてるなぁ。
さすが、世界の巨匠ですね。

>しゃくれアゴさん
やっぱ「豚」「ハウル」って、見てない人多いんだね。
「ナウシカ」は、絶対に漫画版も見るべきだよね。
つーか、あのテーマの深さは映画では味わえないもん。
ジブリ美術館の屋上にロボットがあるんだけど、こっちは大きさもデカイし、かなり堪能できましたね。
「ハウル」、観ちゃって、観ちゃって!
by ピカチュウ (2005-11-18 10:07) 

新作まだかな

クラリスのドレス…という事は、黒田さんてルパン?
宮崎アニメ絶賛されてますね〜。
何で、何で、「豚」の評価が低いの? 
宮崎作品の中で唯一、まともな男を描いていて、私は好きなんですけど。
他の作品も素晴らしいとは思うのですが、人物の描き方をみると
  「あ〜、カントクは大人の女が嫌いなのね…」と。
ところどころに見え隠れするロ○・コンの味の方が際立っちゃって、
素直に感動できないっ…。 でも、ジブリ美術館には行ってみたい!
by 新作まだかな (2005-11-18 18:01) 

junper

ご無沙汰コメントです。
もののけ姫は、僕も評価高いです。ただ思春期の残像ってインパクト強いので、ナンバー1はナウシカなんだけれども。
漫画版ナウシカの最後ともののけのラストはかぶっていると思ってます。(当時そう思いました)なので、連作として見るのが正しい見方のかなと。
漫画は僕も持っているので、もう一度見返して見ようかなと思いました。
by junper (2005-11-19 01:09) 

俺

こんばんは。猫村さんついに買っちゃいましたよ~。やはり面白い!ここでご紹介いただかなかったらきっと手に取ることはなかったでしょう…感謝です。

宮崎アニメは、平成狸合戦が結構好きでした。あの究極の皮肉と嫌味の込められた毒づき作品、いいっすわ。是非あれを多摩センターにオープンしたシネコンで上映してほしいものです。
by (2005-11-21 00:34) 

ピカチュウ

>新作まだかな さん
黒田さんがルパンかぁ、、、なんかムッツリ系なルパンだなぁ(苦笑)
「紅の豚」、決して詰まんなくはなけど、他が好き過ぎるのでなんとなく。。。
宮崎監督、確かにちょっとロリロリ入ってるかもしんないねぇ。

>junper さん
「ナウシカ」はタイムリーに劇場で見てないんだよね。
もし、観てればベスト1になってたかもしんない。
やっぱ、劇場でタイムリーに見てるか否かって大きいからね。
漫画版ナウシカの最後ともののけのラストはかぶっていると思ってます。
↑私も同感。
多分、私が思うに、「ナウシカ」の映画版当時は、監督自身がメッセージを消化しきれなかったのかと。「ナウシカ」から10年以上を経て、ようやく本質的な部分を表現できたのが「もののけ」なのかと。
そう言った意味も含め、私的には「もののけ」がベストなんだなぁ。

>俺さん
猫村さん、まだまだブレイクしてますなぁ。
でもさ、ホントに買って損はなかったでしょ?友達にもすすめてね~
「ぽんぽこ」懐かしいなぁ~。
あの映画、私が学生の頃にデートで行った映画ですね。
その後の展開は・・・聞かないでちょ!

by ピカチュウ (2005-11-21 13:02) 

くまくまちゃん

くまは「魔女の~」が好き。
ジジがほしい、しゃべるクロネコがほしい・・・。(それだけか!)
ハウルは去年5回以上見たかも。
ストーリーが飲み込めないのと、仕事でちょっといろいろ辛くて
宮崎ワールドに逃避していたので・・・。
by くまくまちゃん (2005-11-23 09:29) 

私はナウシカかなぁ~。小学生でしたのでインパクト大でした。
その次はラピュタですね。
あ!紅の豚もいいな~。

DVD持ってるのにテレビでしていたら、つい見てしまいますね。
by (2005-11-24 17:10) 

ピカチュウ

>くまくまちゃん さん
「魔女宅」、やっぱいいよなぁ~。
特に春とか、初夏の季節になると必ず見たくなる。
にしても、「ハウル」の5回以上はすごい!
現実逃避するには、宮崎ワールドはいいかもしんない。

>ぽんぽこひよこさん
DVD持ってるのにテレビでしていたら、つい見てしまいますね。
↑爆!!
実は私もこのクチです。
なんでだろうね、いつもで好きなときに見れるのにさ、何かTVでやってると、「あ、見なきゃ」とか思っちゃう。
宮崎ワールドの虜である証拠ですね~
by ピカチュウ (2005-11-24 22:11) 

ぶらん

「ハウル」DVDで初めて見ました。公開時は劇場まで行ってという気がしなかったので・・。結果、あれ、なんかいい感じじゃん。木村様はTVのイメージと違ってたし。美輪様は、あ、やっぱしって感じで素敵だし。賠償様はあ〜あって気はしたけどね。
あ、でも宮崎さんで一番は「ラピュタ」 揺るぎなし!
by ぶらん (2005-11-30 11:19) 

ピカチュウ

賠償様はあ〜あって気はしたけどね。
↑爆! 全く同感です~
なんかさ、少女時代の声に無理がありすぎなんだよね。
普通に声優さんを使えばよかったのに。
「ラピュタ」の熱烈ファンって結構多いよね♪
by ピカチュウ (2005-11-30 19:55) 

日本インターネット映画大賞

突然で申しわけありません。現在2005年の映画ベストテンを選ぶ企画「日本インターネット映画大賞」を開催中です。トラックバックさせていただきましたので、投票に御参加いただくようよろしくお願いいたします。なお、日本インターネット映画大賞のURLはhttp://forum.nifty.com/fjmovie/nma/です。
by 日本インターネット映画大賞 (2005-12-29 10:58) 

Zane

Thank you!
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by Zane (2006-05-09 15:18) 

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